190: 名無しさん@おーぷん 2016/08/07(日)12:53:42 ID:AU4
私は結婚前、出版社で編集者として働いていた。
編集者というのはこう言っちゃうと何だが、転職が多いわりに世界が狭くて
他の仕事をすることはほぼなく、出版社の間を渡り歩く人がほとんど。





だから過去の同僚がびっくりするような大手勤務になっていたり
はたまたドマイナー出版の編集になっていたりと様々。
基本、自分から「昔編集でした」とは言わないんだが
親戚で集まると「(私)ちゃんは昔東京で本作っとったんだぞ〜」と揶揄されることがある。

姉の子(姪)がまだ小学生だった頃、上記のように言われ
「おばちゃんご本作ってたの?」
「昔ね〜。友達はまだご本作ってるけどおばちゃんはやめちゃった」
という会話をした。
年月は流れ、現在私は40代、姪は大学生になった。
そして先日、姪の従兄(姉旦那の兄の次男)から
「(姪)ちゃんから聞いた。出版社を紹介してくれ」と懇願する電話があった。
ネットの有名な小説投稿サイトに発表している小説を一冊にまとめて出版して欲しいんだと。
できれば角川、それが無理なら新潮社NEXで妥協してくれるそうだ。
イラストレーターの指定まであったよ。
ワンパンマンの作画やってる村田さんに表紙とイラスト描いて欲しいってさ。
矢吹健太郎でもいいって。
おばちゃん性格悪いから、すぐ切らずに30分くらい聞いてしまったわ。
最終的に「今唯一連絡とれる人は絵本部門だから無理だわ〜」で切って
姪に釘さしといたけど。
就活でつまずいて現実逃避中なのかなあ。
私みたいな20年近く前に辞めたやつにまでこんなこと言ってくるんだから
現役の編集はもっと大変だろうなと、試しに昔の同僚に聞いてみたら、
「アニメ化前提で出版して下さい。ヒロインの声優は××さんで」と声優指定でデビューを強いてきたり
「初版3万以下はありえない」と初版部数を命令したり
「販促のため1巻にグッズを付けて出してください」なんてのはざららしい。
「イラストレーター指定は、むしろしてこない子の方が珍しい」だってさ。
もちろんまともに新人賞経由だったりスカウト組だったりはここまで図々しくないが
「俺の本を出版しろ!」系は8〜9割イラストレーターや声優指定だそうな。

私が現役だった頃も「俺の書いた本を出版しろ!」「新人賞の選考理由を聞かせろ、なぜ俺を落とした!」
という人は少なくなかったけど、
「俺の作品、俺の文体を評価しろ」タイプばかりで装丁について何か言う人は滅多にいなかった。
たいてい「出版してくれ」「賞をくれ」「賞金の高い賞を紹介してくれ」か
「×賞受賞者のあいつはコネだ!」というクレームだった。

それはまあ時代の流れだからいいとして
20年も前に辞めたBBA相手に、ただの大学生が「矢吹健太郎でもいいよ(ドヤァ」って神経わからん。

200: 名無しさん@おーぷん 2016/08/07(日)17:36:21 ID:aqR
>>190
発表してるんなら人気あれば出版社側から話いくだろうな
現実がどれだけ厳しいかって話もネットには溢れてるのに不思議なもんだ
って思ったけど、そうか、コネ=190があればイケるって思ったのか…!

204: 名無しさん@おーぷん 2016/08/08(月)11:31:52 ID:VGU
>>190
俺のネット小説がスカウトされたときは大喜びで、指定なんて恐れ多くて
できなかったけどなぁ。

今でも編集者に逆らったら打ち切りされるかとおもってガクブルだから、
無茶な命令でも絶対服従です